ちょいと久しぶりにワインの生産者のご紹介。
今日は言わずと知れたプリューレ・ロック!!店名の六区にかけまして・・・(笑)
有名な上に高級ですので、あまりたくさんは無いのですが、少しだけ六区にもあります。
プリューレ・ロック PRIEURE ROCH
「サラブレッドか?アーティストか?」
ドメーヌ プリューレ ロックは、ブルゴーニュ地方のワイン生産者として名高い存在であったアンリ ルロワ氏の孫、アンリ フレデリック ロック氏が1988年に創立し運営しています。それまで、全く別の仕事をしていた彼は、ある日ヴォーヌ ロマネ村の中心にあるブドウ園を訪れました。畑に足を踏み入れた瞬間、「体中の血が騒ぎ始めて、何か熱い思いが込み上げてきて、これだ!!」と感じたといいます。
この畑こそが尊敬する祖父が所有していた「クロ ゴワイヨット」でした。ドメーヌ ド ラ ロマネ コンティの共同所有者だった母親のポリーヌ ルロワもこの話を聞いて、彼の「独自のドメーヌを設立する」という夢に賛成してくれたと言います。以降アンリ フレデリックは次々と由緒ある畑を購入し、自分の夢を実現すべく精力的に活動していきました。ワイナリー設立に当っては、近代的で優れた機能の設備を導入し、ブルゴーニュの古き伝統技に近代技術を見事に融合させ、優れた品質を一層磨きあげていきます。
現在はドメーヌ ド ラ ロマネコンティの共同経営者としても活躍しています。
「栽培・ワイン造りの主なポイント」
1. 植樹密度を高めて1本当りの収穫量を抑える(平均25~30hl)。
2. 除草剤、化学肥料など一切使用しない。
3. 施肥は最小限にとどめる。
4. 選果作業を、収穫時及び発酵槽に入れる前に2度行なう。特に収穫時には灰色カビのついた果実がないか厳格にチェックし、他の房と接触する前に現場で除去する。蔵に着くとベルトコンベアーを使って一粒単位の選別を行い、損傷、腐敗果、未熟果や葉などの不要物を完璧に取り除く。
5. 選果されたブドウは除梗せず、房ごと発酵槽に投入される。目的は果汁を空気に触れさせて果実香を減少させない為。これは亜硫酸の添加量が極めて少ないワイン造りをする為の工夫の一つです。また、古木の梗(茎)に含まれるタンニン成分は、ワインに骨格と複雑さを与えてくれると言います。また梗を含んだ果帽はふっくらと柔らかく、果汁の浸透が促進されて成分抽出が進むため、この伝統的な発酵方法を守り抜いているのです。
6. 培養酵母は一切使用せず、土着の自然酵母による発酵を行なう。
7. ブドウを木製の発酵槽に投入した後、炭酸ガスを発酵槽の空いたスペースに充填して空気との接触を防ぐ。
8. 発酵・熟成中は亜硫酸を使わない。亜硫酸無添加で発酵させることはテロワールに由来する独特の香りを瓶詰めされたワインに残すことができる大事な技術。その為には、何よりも健全な果実でなくてはならないと言います。
9. 発酵温度が高温にならないよう自動調節してワインを熱変化から保護し、果実香を可能な限り保つ。同時に醸し期間を長くでき、色素やタンニンをより多く抽出させることができる。
10. フランス中央山塊で育ったトロンセー産の樽で15~20ヵ月熟成。新樽率は通常50%前後だが、キュヴェや作柄によって変化させます。
11. 樽の材木は極めて厳選したものを使う。ロマネコンティ用に50年以上前に現地へ赴き、伐採前の木を買いつけてあったものを現在共同で使っている。製材を 20~30年に渡って極めて長期間乾燥させ、生木の臭いをなくす。(通常、製材の乾燥は2年程度。)樽製造者はロマネコンティと同じサン ロマンの 「フランソワ フレール社」。 瓶詰め前の清澄、濾(ろ)過を一切しない。また自然の重力を利用した瓶詰めができる蔵設計となっている。澱引き作業は、不活性ガスの圧力でワインを樽から押し出す方式。通常のポンプのようにワインを吸入してワインにストレスがかからないように注意を払う。
12. 瓶詰め時の亜硫酸添加は極少量に抑え、「アペラシオン」や「テロワール」の風味を極力ワインに表現させる。(尚、瓶詰め時に炭酸ガスは使用しない。)
彼はこう言います。「我々は、15世紀以上に渡って続く偉大な財産とも言えるブドウ栽培や区画について、尽きることなく議論できるだろうが、プリューレ ロックがどんなワインなのかその「真実」をよりよく理解してもらう為には先ず、我々のワインを飲んでいただくのが一番の方法だ。時代と共に、ワイン造りはビオロジックであれ、あるいはそれと反対のものであっても今後も進歩していくが、大切なことは、熱狂的になって格付けをしたりブランドや稀少ワインの特殊性のみを称賛したりしてはいけない。ワインは我々に香りや味わいだけでなく、感動、文化、そして友情溢れる時間を与えてくれる特別な飲み物だ、という事を決して忘れないでほしい。ワインは飲む為に造られているのである・・・。」
「栽 培」
ブドウ栽培における様々な作業は、当然、状況を見分ける厳しい観察力と注意力を持ってなされます。
ここでは「ビオロジック」を取り入れています。土壌中の微有機体と大有機体という、微生物によって土壌を活性化させ非常にたくさんの生命体が宿る「土作り」によって土を豊かにし、ブドウ木の生命力を強くする農業を行なっています。この方法によりブドウ木は、バランスのとれた栄養を吸収でき、上質で「典型性」を備えた個性豊かなブドウが実ります。肥料には合成化学物質は一切使用せず、ブドウ木を剪定し砕いた枝と、自社ワインの発酵後のマール(搾り粕)を混ぜて作った有機肥料を使います。
ブドウ生育中は、雑草の過剰な成長を防ぐ為に、手作業で時々草取りをします。短く剪定した木は収穫量が少ない代わりに、凝縮感があり品質の優れたブドウが生まれます。収穫は、70人のスタッフを雇い、完熟した最高のタイミングを待って6~8日間で一揆に収穫、平年であれば9月21~23頃に収穫開始します。所有する区画の内で一番南に位置する「ル クロ デ コルヴェ」から始まり、北の「シャンベルタン クロ ド ベーズ」が最後の収穫となります。
「醸 造」
「ワインは生きている。だから我々は自然そのままに造る。我々の仕事とは、発酵がスムーズに進み調和の取れたワインになるように、必要に応じて手助けする事である。ワインとは、ブドウの持つ風味そのものが自然な「発酵」という作用によって作り出されたものだ。私達は「ワインメーカー」ではなく、自然の力によるワインの誕生をただサポートしているにすぎない。」
「その他」
発酵中は1日2回見回りその推移を管理します。通常、発酵期間は15~18日程度。醸し期間は約3週間。発酵が終わると、ブルゴーニュ樽に移して乳酸発酵させる。樽熟成は18~22ヵ月。ほぼ毎日点検して、ワインの目減りなどない様に入念な作業が続けられる。
ネットによる通販は
こちら
フレンチ&ワイン
DINING六区
〒461-0001
名古屋市東区泉1-20-6 エミール泉1F
tel 052-951-6939
営業時間/PM6:00~AM2:00
定休日/水曜・第二火曜
公式HPは
こちら